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かれんとオーシー - 大阪市中央卸売市場本場広報誌:「今」「最新の」大阪市中央卸売市場本場の情報 -
2017年 Vol.85 2017.06.16 発行
最近の食中毒と注意点

最近の食中毒と注意点

 

大阪市中央卸売市場食品衛生検査所

大阪市における食中毒の発生状況(平成28年)

平成28年の大阪市内における食中毒の発生件数は、46件、患者数494名と過去10年間で最も件数の多かった平成27年の53件、患者数473名から件数は減少しましたが、患者数ではわずかに増加しました。

内訳は、カンピロバクターによるものが28件と最も多く、次いでノロウイルスが14件で、近年、市内でカンピロバクターによる食中毒が多発している傾向は変わっていません。

カンピロバクター食中毒の原因となった食品を見ると、28件のうち25件で鶏肉が生もしくは加熱不十分な状態で喫食されていました。

 

 

鶏肉は十分に加熱して喫食しましょう。

また、鶏肉を販売する際、飲食店に対して鶏肉は加熱調理して提供することが必要であることを確実に伝達することも必要です。

食鳥肉を飲食店等に卸売りする事業者の方は、「加熱用」、「十分に加熱してお召し上がり下さい」、「生食用には使用しないでください」等の文言を容器包装の表示や商品規格書へ記載するようにしてください。

 

 

全国における食中毒発生状況

最近の全国における食中毒は、1,000件、患者数 約2万人で推移しており、平成10年(事件数 3,010件、患者数 46,179名)以降でみると減少傾向にありますが、下げ止まりしている感があります(図1)。

病因物質別では、ノロウイルスあるいはカンピロバクターによるものが第1位で、患者数ではノロウイルスが1万人を超えて全体の半数以上を占めています。

また、ノロウイルス、カンピロバクターに次いで多いのが寄生虫による食中毒です。平成25年以降の統計では年間100件以上の食中毒が発生しています。

 

 

このような食中毒事件が発生しました。

平成28年は、腸管出血性大腸菌O157による食中毒で老人ホームの給食により10名の死者がでました。また、O157は熱に弱い菌で、75℃ 1分間以上の加熱で死滅しますが、油で調理して喫食する冷凍の挽肉製品でも50人を超える患者が発生しました。

 

 

この事件を受けて厚生労働省は、特に高齢者等に食事を提供する施設で野菜を加熱せずに提供する場合は、次亜塩素酸ナトリウム等による殺菌の徹底を指導するよう、全国の自治体に通知しています。

 

 

メンチカツやハンバーグ等、挽肉を使用した未加熱の食肉調理品は、中心部の色が変化するまで十分に加熱してください。

(カツ類・フライ類など、衣が付いた製品も同じです。)

 

また、平成29年1月には和歌山県の学校給食で患者数700名以上、2月には東京都の学校給食で患者数1,000名以上のノロウイルスによる大規模食中毒が発生しました。これらの給食に共通して使用されていた大阪市内の業者が加工したきざみのりからノロウイルスが検出されました。

 

この事例から加熱せずにそのまま喫食される乾物や摂取量が少ない食品であっても、ノロウイルスの汚染防止対策が必要ですので、これらの食品を取り扱う事業者の方にあっては、食品取扱者の健康状態の確認等の汚染防止対策を適切に実施していただきますようお願いします。

 

 

アニサキスが注目されています。

最近、複数の芸能人がアニサキスによる胃腸炎を経験したと報告し、テレビやニュース等でアニサキスが大きく取り上げられました。

 

アニサキスを原因とする食中毒の発生状況は図2のとおりで近年増加しているように見えます。

輸送や保管技術の向上により以前は生食しなかった魚介類が生食されるようになったことや検査技術の向上、医療機関等におけるアニサキス食中毒への理解が高まり、医師による届出が積極的に行われるようになったことなども届出が増加した原因と考えられます。

 

図2 アニサキスを病因物質とする食中毒発生状況

(厚生労働省HPより)

 


夏に増加する食中毒 ~温度管理の徹底を~

高温・多湿な夏季は細菌による食中毒が増加します。食品中で食中毒菌やその他の細菌を増やさないため、また、食品の品質保持のため、鮮魚介類や保存基準のある食品等の保管には十分にご注意をお願いします。

 

 

 

・氷は容器に十分に入れましょう。

・氷が溶けて少なくなってきたら、早めに補充しましょう。

 

 

 

・冷蔵庫、冷蔵ショーケース内の温度は10℃以下(できれば4℃以下)を守りましょう。

・食品の詰め過ぎに注意して、冷気が十分に行き渡るよう注意しましょう。

大阪市では毎年7月を食中毒予防月間と定め、食中毒防止に努めていますので、事業者の皆さまも「食中毒予防の3原則」を再度ご確認いただき、中央卸売市場から食中毒や違反食品を出さないようにお願いします。

 

 

<参考>

 

厚生労働省  アニサキスによる食中毒を予防しましょう
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000042953.html

 

食品安全委員会 ファクトシート アニサキス症

https://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_anisakidae_170221.pdf

 

平成28年 大阪市食中毒発生状況

http://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000371489.html

 

「おさかな」絵画コンクール募集要項

大阪市水産物卸協同組合

2017「おさかな」絵画コンクール募集要項

海の恵み・川の恵み・池の恵み・自然の恵み!よく見て、よく考えて、思いっきり描こう!

【募集期間】

平成29年7月1日~9月30日(当日消印有効)

【審査日程】

審査:10月上旬予定

【応募資格】

大阪府下の高校生以下

【部門】

①高校生の部  ②中学生の部  ③小学生4年生以上の部  ④小学生3年生以下の部

【テーマ】

おさかな(おさかなを自由に表現してください)

【応募規定】

◎サイズ/四つ切画用紙
◎画材/水彩絵の具、パステル、クレヨン、色鉛筆など
◎応募用紙、又は作品の裏に必要事項(住所・氏名・年齢・学校名・学年・クラス、作品のテーマや簡単な説明分)を記入のうえ、作品の裏に貼り付けてください
◎作品は未発表の作品に限ります。また、応募作品の返却はいたしません。
※応募作品の著作権は主催者に帰属します
※応募用紙に記入いただいた個人情報は、本コンクールに関する審査および結果等の通知や作品の確認以外に使用いたしません

【応募先】

〒553-0005 大阪市福島区野田1-1-86  3F大阪市水産物卸協同組合内 大阪おさかな普及協議会 宛
TEL:06-6469-3908  ※発送、もしくは持込でも可

【発表】

平成29年10月中旬  ※入賞者の方は、学校・絵画教室を通じてもしくは個人にご連絡します

【展示発表】

平成29年10月下旬より5ヶ月 大阪市中央卸売市場本場内1F研修室にて展示

【表彰式(予定)】

授与式:平成29年10月28日(土)10:00~ 大阪市中央卸売市場本場 業務管理棟16階大ホール

【賞】

①高校生の部

入賞数 副賞
大阪府知事賞 1名 2万円相当の図書カード
大阪府教育委員会賞 1名 1万円相当の図書カード
大阪おさかな普及協議会賞 1名 5千円相当の図書カード
入賞 10名 3千円相当の図書カード

②中学生の部

入賞数 副賞
大阪府知事賞 1名 2万円相当の図書カード
大阪府教育委員会賞 1名 1万円相当の図書カード
大阪おさかな普及協議会賞 1名 5千円相当の図書カード
入賞 10名 3千円相当の図書カード

③小学生4年生以上の部

入賞数 副賞
大阪市長賞 1名 1万円相当の図書カード
大阪市教育委員会賞 1名 7千円相当の図書カード
大阪おさかな普及協議会賞 1名 3千円相当の図書カード
入賞 10名 2千円相当の図書カード

④小学生3年生以下の部

入賞数 副賞
大阪市長賞 1名 1万円相当の図書カード
大阪市教育委員会賞 1名 7千円相当の図書カード
大阪おさかな普及協議会賞 1名 3千円相当の図書カード
入賞 10名 2千円相当の図書カード

 

【審査委員会】

大阪おさかな普及協議会の構成委員および外部委員からなる審査委員会を設置し、厳正な審査を行い賞を決定します

【入選作品の利用】

入選作品の中から、市場PRのためにカレンダー等に使用する場合があります

【主催】

大阪おさかな普及協議会

【後援】

大阪府、大阪府教育委員会、大阪市、大阪市教育委員会

【協力】

一般社団法人大阪市中央卸売市場本場市場協会 公益財団法人大阪府漁業振興基金

 

◎昨年度の入賞作品

 

2016年大阪府知事賞 高校生の部 2016年大阪府知事賞 中学生の部
 2016年大阪市長賞 小学4年生以上の部 2016年大阪市長賞 小学3年生以下の部
☆仲卸業者の皆さんには、事業報告書の提出が義務付けられています☆

          大阪市中央卸売市場本場

☆仲卸業者の皆さんには、事業報告書の提出が義務付けられています☆

仲卸業者の方は、本市中央卸売市場業務条例第24条及び同施行規則第23条により、
事業年度ごとに、市長の定めるところにより、事業報告書を作成し、毎事業年度経過後

90日以内に、これを市長に提出しなければならないと定められています。
決算期が3月末の仲卸業者の方は6月29日(木)までに所属組合を通じて提出を
お願いします。

お問い合わせ先  市役所本場(業務管理グループ) 電話6469-7970

天神祭まであと一月

天神祭まであと一月

 

「日本三大祭」のひとつ天神祭まであと一月。

その中で、本場の若者たち150数名がかつぎ、祭のしんがりをつとめる玉神輿は特に注目を集めることになります。

夕刻から繰り広げられる陸渡御での玉神輿を夕涼みをかねて、ぜひご覧ください。

(玉神輿講事務局)

 

7月25日(火)天神祭

■陸渡御(午後5時前後 大阪天満宮を玉神輿が出門します)

■船渡御(玉神輿船は、午後6時30分ころ出船します)

■同日、天神祭への出発式を行います。ぜひご参加ください。

(於:業務管理棟南玄関ホール 午後2時30分~午後3時ころ)

■6月23日(金)から業務管理棟1階北玄関横の研修室前に天神祭玉神輿講の飾り付けを行います。ぜひご覧ください。

《資料室からのご案内》

《資料室からのご案内》

新刊案内

  『アクアネット 特集:“主力魚種”の資源と漁獲』(湊文社)

スルメイカの資源と漁獲の現状

イカ類は生鮮消費に加え、惣菜、珍味類、さらにマグロ釣りの餌としての用途に到るまで
広範な需要がある。中でもスルメイカは、2015年の我が国によるイカ類漁獲量の77%を占め、イカ類需要の多くを支えて
いる。(平成27年漁業・養殖業生産統計)。
けれども近年、そのスルメイカの漁獲量が減少しており、海外イカの不漁も相まって、スルメイカの価格は2016年10月
以降高騰が続き、加工用途の原料調達は厳しい状況となっている。すなわち、2016年1~12月期の平均水揚げ単価は、
生鮮が542円/㎏、冷凍が643円/㎏。前期はそれぞれ283円/㎏、377円/㎏である。(全国イカ水揚げ集計表全漁連より)
ここでは、スルメイカの漁獲量、資源量の現状と、近年に漁獲量が減少した要因の一つとして考えられることについて述
べる。

 

【新着の図書・資料の紹介】

『菜果フォーラム特集1:果物セミナー 果物の流通と消費動向

特集2:食育と果物 感覚を刺激する果物は、食育に最適』(日本青果物輸出入安全推進協会)

『平成28年度 我が国周辺水域の漁業資源評価』(水産研究・教育機構)

『平成29年版 食糧経済年鑑』(食糧経済通信社)

『海洋白書 2017 本格化する海洋をめぐる世界と日本の取組み』(海洋政策研究所)

『FRANEWS SHUN(しゅん)プロジェクト始まります』(水産研究・教育機構)

『平成27年産 野菜生産出荷統計』  (農林統計協会)

『平成27年産 果樹生産出荷統計』  (農林統計協会)

『平成26年 漁業・養殖業生産統計年報』(農林統計協会)

『平成27年版 全国青果物流通統計年報』(全国生鮮食料品流通情報センター)

『aff 特集1:外食 特集2:駅弁』(農林水産省 広報室)

『果実日本 特集:ブドウ産業の現状と今後の動向』(日本園芸農業協同組合連合会)

『水産振興 船価高騰と造船所』 (東京水産振興会)

『キューピーニュース 歯や口の健康を守るために必要なセルフケアを!~生涯、自分の歯でおいしく

食べるために~』(キューピー㈱)