食卓 - 大阪市中央卸売市場 -

HOME / かれんとオーシー 2014年 Vol.74
かれんとオーシー - 大阪市中央卸売市場本場広報誌:「今」「最新の」大阪市中央卸売市場本場の情報 -
2014年 Vol.74 2014.09.16 発行
西九条保育所園児市場見学

9月5日(金)午前10時に、大阪市立西九条保育所の4歳~5歳児43名と先生方が市場見学に来られ、うおいちの活魚水槽と三谷鰹節店を見学しました。

 

まず三谷鰹節店さんの店舗に行き、園児たちに鰹節を試食させていただきました。

子どもたちは「おいしい!」「かつおぶし大好き!」と、よろこんでいました。

次に、弊社の活魚水槽に行きました。ここでは、たくさんの水槽の中にいろんな種類の魚が泳いでいます。魚の説明はもちろん、発砲スチロールにタイやヒラメ、タコを入れて子どもたちに触ってもらいました。

子どもたちはよく動く魚やタコに最初は怖がっていましたが、すぐに慣れたようです。質問をする子も多く、「あれはヒラメ」「赤いネットに入っているのはタコ」など活魚水槽の担当者が答えていました。魚について知っていることを教えてくれる子もいました。

 

今年度秋の水仲のイベント情報

大阪市水産物卸協同組合

大阪市水産物卸協同組合(細井禎藏理事長)では食育と魚食普及を中心に多彩なイベントを行い、大阪本場のPRに努めています。
この秋から年末にかけてのイベントとしまして3つご紹介させていただきます。

 

① 昨年ご好評をいただいた『チャオ!産経料理教室~おさかなの達人になろう!おさかなと地域の食材を使った料理教室~』本年も開催いたします。

☆魚がさばけない、切身魚しか料理したことがない、卸売市場ってどんな所?
そんな声に一挙両得でお答えする「おさかなと地域食材を使った料理教室に参加しませんか。
講師はテレビやラジオでフードコーディネーターとして活躍中の足立敦子先生です。
全4回 地域 概要 日時 定員
第1回 和歌山県 市場直送の新鮮な魚と各県
自慢の食材とのコラボレーション
いずれも8:30~市場見学会つき
10月11日(土) 各日40名
第2回 山形県 10月18日(土)
第3回 島根県 11月22日(土)
第4回 宮崎県 12月6日(土)

〈料   金〉 全4回分=11,000円、1回分=3,000円(1回だけの参加も可)

〈問い合わせ〉 産経新聞開発株式会社06(6633)6804 (9時半~17時半、土日祝休み)

 

 

 

 

 

 

 

 

② 仕入れ体験&マグロ解体ショー(チャオ!産経市場見学会)

日時 11月29日(土) 仕入れ体験:8時~(受付:7時30分~)

場所 大阪市中央卸売市場本場

 

③ 大阪市中央卸売市場本場 仕入体験会(よみうりゲッツ市場体験会)

日時 12月13日(土) 仕入れ体験:8時~(受付:7時30分~)

場所 大阪市中央卸売市場本場

 

※ ②、③ともに400名ご招待、詳しくはそれぞれの新聞折り込み誌をご覧ください。

太閤なにわの夢募金への呼びかけ -当組合における中央市場活性化活動について-

大阪市中央卸売市場綜合直売協同組合

 

どの国、どの都市、どの町も経済を活性化する1つの方法として観光客誘致に取り組んでいます。大阪も例外ではありません。梅田グランフロント、阿倍野ハルカスは内外の観光客を確実に誘致していると思います。しかし、商業施設への注目度は一過性になる可能性を秘めています。

一方、大阪には堂島川、土佐堀川、寝屋川、道頓堀川、長堀川等、歴史観満載の多くの河川が在り、その中心に大阪城が雄大に存在しています。

 

昨年来、大阪市経済戦略局観光部は、現在の大阪城の東南部に豊臣秀吉が築城した城址の発掘を始め、“太閤なにわの夢募金”として5億円の募金を目指して、水辺の賑わい創出のコアとなる大阪城を観光資源の中心にしょうと考えているように感じます。大阪城は日本の城郭の中にあってもそのスケールは他の城郭を圧倒していると思います。

 

また、私たち大阪市中央卸売市場綜合直売協同組合は、新市場完成前から“開かれた市場”を目指し、水産・青果の諸団体と連携し、イベント “マーケット21”を手始めとして、周年記念事業としての“市場まつり”や“消費者感謝デー”にも参加してまいりました。併せて、組合独自の活動として数年前から“大阪元気出そうプロジェクト”を立ち上げ『春のごちそう市場』『秋のごちそう市場』を 行って参りました。平成21年には大阪府・市主催の“水都大阪2009”にも単独協賛致しました。

 

そして、これらの組合活動の一環として、本年3月“太閤なにわの夢募金”に100万円寄付させて戴き、この度、大阪市長より感謝状をいただきました。

 

観光資源としての大阪城の潜在価値は非常に高く、この町に生きる私たちがそれを再認識し大切にしていくことには大きな意味があると思います。また観光資源としての魅力アップは大阪の経済発展につながり、中央市場の発展、中央市場に関わる全ての人の発展につながると信じています。また、目を広げれば、大阪の発展は日本全体の発展につながるものと思います。

 

私たちの寄付行為は、組合の繁栄、行政の町づくり・市場づくりへの積極的なかかわりであると同時に、組合や組合員の「お客様、取引先、関係者、従業員、家族など日頃お世話になっているすべての皆様」に対する感謝の意味の社会貢献活動です。

このような活動が広がり、中央市場、大阪の発展・繁栄につながっていくことを願います。

 

旬の魚「アオリイカ」

今回は、秋から冬が旬といわれる「アオリイカ」の紹介です。

 

アオリイカは外套膜が大きくて楕円形に見えるのでモンゴウイカのような甲イカの仲間に見えますが、実はケンサキイカやスルメイカと同じジンドウイカ科に属します。そのため、甲イカのような石灰質の硬い甲ではなく、透明のケラチン質の軟甲があります。大型のイカで大きいものは3kg以上にもなります。新鮮なものは目の周りが緑色になっており、「アオリイカのアイシャドー」と呼ばれています。

 

 

 

 

■分布と漁法

日本近海には、アオリイカのシロイカ型、アカイカ型、クワイカ型という遺伝的性質の違う3種のアオリイカが生息しています。シロイカ型は日本の南西に生息し、日本各地で、モイカ、バショウイカ、クツイカ、ミズイカ、という地方名で呼ばれています。アカイカ型は南方のほうの比較的水深の深い海域(水深約50m)に生息しており大型になります。クワイカ型は小笠原群島や南西諸島に生息しており小型で色は暗色系です。

オーストラリアやアメリカにもアオリイカが生息していますが、それぞれ固有の種で日本近海のものとは違う種類です。

 

■生態

春に産卵した卵は、夏に孵化して子イカが生まれます。秋から冬にかけてたくさんエサを捕食して急激に大きくなります。翌年の春に成熟し産卵期を迎えます。アマモや岩に数回産卵したあと親イカは死んでしまいます。寿命は約1年です。

アオリイカのオスとメスの簡単な見分け方は、胴体と外套膜の部分の模様の違いです。オスには白い短い縞模様が、メスには白い小さな楕円模様があります。他にもオスの左第4腕の先端には吸盤がなく交接腕(精子の入った精キョウをメスに渡すための腕)となっています。

 

■名前の由来

アオリイカのアオリを漢字で書くと「泥障」と表わします。(「煽」と書く場合もあります。)「泥障」は、馬具の一種で、馬の鞍の四方手に結び付けて馬の腹の両脇に垂らして泥除けに使うもので、アオリイカの外套膜がこれに似ているということでこの名がついたのでしょう。英語標記でもbigfin reef squidとなり、やはり大きな外套膜に注目した名前となっています。

 

■鮮度を保つために

アオリイカの鮮度を保つために活け〆処理を行います。この処理を行うと筋肉が白くなる時間が遅くなり、鮮度が長く保たれます。アオリイカでは、へら〆、ナイフ〆、ハンマー〆などの〆方があります。

 

■おさかなクッキング

アオリイカはイカの中で最もおいしいといわれますが、それは、エキスの中に甘味をもつアルギニン、グリシン、プロリン、アラニンなどの遊離アミノ酸を多く含むからです。また脂質が少なく低カロリーなので、ダイエット中の人でも安心して食べれますね。

 

○アオリイカの刺身

まずはお刺身です。レシピというほどの難しさではないのですが・・・・

 

【材料】

アオリイカ刺身用・・・胴の部分のみ(開いて皮をむいたもの)

大根のケン、大葉、レモン・・・適宜

 

【作りかた】

①イカの表側に5mm間隔くらいで、格子状に浅く切れ目を入れ、次に裏側(元の内臓側)に5mm間隔で縦に切れ目を入れる。

※刺身でイカを盛付ける時は、通常 裏側(元の内臓側)を表にして使います。

②イカの大きさに応じて縦に2等分~4等分して短冊にし、後は食べやすく刺身に引いて盛付けるだけです。

 

参考文献:

現代おさかな図鑑、全国いか加工工業協同組合(世界イカ図鑑2005)、徳島県ブランド水産物もの知り図鑑「煽烏賊」

 

■旬の魚のバックナンバーはこちらから

http://www.uoichi.co.jp/uoichi_info/main_bknum_fish.asp

 

行事予定のお知らせ

平成26年度 京阪神三都市親善競技大会

皆様の熱いご声援をお願いします

日  時 10月8日(水)(臨時休業日) 9:30 開会式
場  所 舞洲スポーツアイランド(大阪市)
競技種目 野球・卓球・テニス

場内大会の結果報告!!

第56回 場内将棋大会

結 果 優 勝 団体戦A級 高浜敏夫・鈴木智之・西岡栄治 (水卸)
優 勝 団体戦B級 木下正次郎・谷名健一・増井善則 (青卸)
優 勝 個人戦A級 富田祐次 (大果)
優 勝 個人戦B級 髙橋雄太 (うおいち)
日 時 団体戦 9月2日(火) 午後1時30分 ~
個人戦 9月3日(水) 午後1時30分 ~
場 所 業務管理棟 13階 共通会議室

 

資料室からのご案内

新刊案内

『野菜情報 国産野菜の冷凍加工に向けた取り組み』(農畜産業振興機構)

食品の冷凍技術と冷凍野菜の品質
冷凍技術は、すばらしい技術ではあるが、まだ、多くの限界と、謎が残されている。最も代表的な例は、生鮮野菜の凍結復元が不可能であることであろう。ここで不可能というのは、人が生鮮野菜に要求する最も重要な品質特性、すなわちテクスチャー (歯応え、かみ応え)を維持できないということである。しかし、現実には、商業的に冷凍食品、原料保存として利用される冷凍野菜の流通量は大きい。それらの冷凍のプロセス、すなわち、凍結、貯蔵、解凍においても、さまざまな物理化学的変化が、ゆっくり、または場合によっては急速に進行する。ここでは、食品冷凍の基本的な原理とメリット、デメリットについて、そして、実際の冷凍野菜の冷凍の各プロセスでの変化について説明する。

 

【新着の図書・資料の紹介】

『[臨時増刊]日本食糧新聞 2014年全国麺類特集』(日本食糧新聞社)
『FRANEWS 研究最前線 日本の食卓を守る!』(水産総合研究センター)
『水産振興 スルメイカの繁殖生態と気候変化に応答する資源変動』(東京水産振興会)
『キューピーニュース 果糖の取りすぎと生活習慣病』(キューピー㈱)
『平成25年度水産の動向・平成26年度水産施策』(水産庁)
『漁業・水産業における東日本大震災被害と復興に関する調査研究 -平成25年度事業報告-』(東京水産振興会)
『アクアネット 特集:養殖産業のライフステージ』(湊文社)
『果実日本 特集:技術で高収益経営の実践』(日本園芸農業協同組合連合会)
『あまから手帖 レストラン・ドリーム&西宮プラス』(クリエテ関西)
『野菜情報 別冊統計資料』(農畜産業振興機構)