食卓 - 大阪市中央卸売市場 -

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かれんとオーシー - 大阪市中央卸売市場本場広報誌:「今」「最新の」大阪市中央卸売市場本場の情報 -
2011年 Vol.61 2011.07.05 発行
放射能汚染された農林水産物の取り扱いと腸管出血性大腸菌による食中毒について

放射能汚染された農林水産物の取り扱いについて

◎はじめに

今般、福島第一原子力発電所の事故により農林水産物の放射能汚染が問題となっております。福島県及びその周辺自治体においては、計画的に検査を実施し、その結果を踏まえて出荷制限等の指示がなされています。
また、出荷制限の指示はされていないものでも、生産自治体が出荷自粛を要請している農林水産物もあります。
出荷制限となる地域と対象品目は、検査の結果を踏まえ順次変更されますので、厚生労働省及び農林水産省ホームページで御確認ください。

厚生労働省ホームページ:
http://www.maff.go.jp/noutiku_eikyo/mhlw2.html
農林水産省ホームページ:
http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/s_ryutu.html#jk

 

◎大阪市の取り組み

大阪市では対象となっている農林水産物が販売されないように保健所、本場・東部両卸売市場食品衛生検査所の食品衛生監視員が販売店等に対し監視指導を実施しています。
なお、大阪市での販売状況の調査結果等の情報については、次のホームページで確認することができます。
http://www.city.osaka.lg.jp/kenkofukushi/page/0000119116.html

 

腸管出血性大腸菌による食中毒について

◎はじめに

平成23年4月に富山県等の焼肉チェーン店において、腸管出血性大腸菌による集団食中毒事例が発生しました。関係自治体の調査の結果、患者らはユッケ等を喫食していることが判明しました。
牛や鶏は健康な状態でも腸管内に腸管出血性大腸菌やカンピロバクター等の食中毒菌を持っていることが知られています。現在の食肉・食鳥処理の技術ではこれらの食中毒菌を100%除去することは困難とされています。したがって、お肉やレバーを加熱せずに生のまま食べると食中毒になる危険性があります。特に抵抗力の弱い子供や高齢者が食中毒になると重症化しやすく、大変危険です。

 

◎注意点と対策

  • お肉を生で食べるのは控えましょう。(生食用の表示がある食肉であっても、子どもや高齢者など抵抗力の弱い人については、食べないようにしましょう。)
  • お肉はしっかりと加熱(中心温度75℃以上で1分間以上)して、自分が食べるための箸と生肉に触れる箸は区別して使いましょう。
  • 生肉の調理に使用したまな板や包丁などの調理器具は、その都度、洗浄消毒をしましょう。
  • 調理前、生肉に触れた後、食事前、トイレの後は、手指の洗浄消毒を十分に行いましょう。

 

◎生食用の食肉について

一般に、市販されている肉のほとんどは加熱調理用で、生食用ではありません。生で食べることのできる食肉は厚生労働省の基準を満たしているものだけです。生食用の食肉には、「生食用」である旨、と畜場・処理場の名称・県名等が表示されています。「生レバー」や「鮮度のよいレバー」を生食用レバーと誤解しないようにしましょう。

 

2011年「おさかな」絵画コンクール作品募集

海の恵み・川の恵み・池の恵み・自然の恵み!
よく見て、よく考えて、思いっきり描こう!

主催:大阪おさかな普及協議会

 

当委員会では今年度も、日本の食文化の原点であります「おさかな」をテーマとした絵画コンクールを開催することとなりました。(昨年度は、大阪府下より3691作品の応募がありました。ありがとうございました。)
おさかなを通じて子供達と家族の方々に海の恵みへの感謝、海の恵みに携わる人々や日々関わる人々への感謝の心を忘れない事を食育の一環として再認識して頂く為にこのような企画を実施致します。


【募集期間】

平成23年7月1日~9月30日(当日消印有効)

【審査日程】

審査:10月中旬予定

【応募資格】

大阪府下の高校生以下

【部門】

①高校生・中学生の部  ②小学生以下の部

【テーマ】

おさかな(おさかなを自由に表現してください)

【応募規定】

  • サイズ/四つ切画用紙(37cm×52cm)
  • 画材/水彩絵の具、パステル(クレヨン、色鉛筆など)
  • 応募用紙、又は作品の裏に必要事項(住所・氏名・年齢・学校名・学年・クラス、作品のテーマや簡単な説明文)を記入のうえ、作品の裏に貼り付けてください
  • 作品は未発表の作品に限ります。また、応募作品の返却はいたしません※応募作品の著作権は主催者に帰属します

※応募用紙に記入いただいた個人情報は、本コンクールに関する審査および結果等の通知や作品の確認以外に使用いたしません

【応募先】

〒553-0005
大阪市福島区野田1-1-86
大阪市水産物卸協同組合内 大阪おさかな普及協議会 宛
TEL:06-6469-3908(応募用紙をお渡します)

【発表】

平成23年10月中旬
※入賞者の方は、学校を通じてもしくは個人にご連絡します

【展示発表】

平成23年10月下旬より1ヶ月
大阪市中央卸売市場本場内1F研修室にて展示

【表彰式(予定)】

授与式:平成23年11月5日(土)10:30~
大阪市中央卸売市場本場 業務管理棟16階大ホール

【賞】

(1)高校生・中学生の部

入賞数 副賞(図書カード)
大阪府知事賞 1名 3万円相当
大阪府教育委員会賞 1名 2万円相当
大阪おさかな普及協議会賞 2名 1万円相当
入賞 20名 3千円相当

(2)小学生以下の部

入賞数 副賞(図書カード)
大阪市長賞 1名 2万円相当
大阪市教育委員会賞 1名 1万円相当
大阪おさかな普及協議会賞 2名 5千円相当
入賞 20名 2千円相当

 

【審査委員会】

大阪おさかな普及協議会の構成委員および外部委員からなる審査委員会を設置し、厳正な審査を行い賞を決定します

【入選作品の利用】

入選作品の中から、市場PRのためにカレンダー等に使用する場合があります

【主催】

大阪おさかな普及協議会

【後援】

大阪府、大阪府教育委員会、大阪市、大阪市教育委員会

【協力】

大阪市中央卸売市場本場市場協会

 

◎昨年の入賞作品

2010年度 大阪府知事賞

2010年度 大阪市長賞

 


旬の魚 No.42 スズキ

株式会社うおいち ホームページ お魚情報局『旬の魚』より

 

日本沿岸各地に分布、釣り番組などでも人気のスズキを紹介します。スズキは、日本を代表する海産魚のひとつです。スズキの仲間は大変多く、「亜目」という大きなグループわけでいくと約900種類ともいわれます。アジ・タイ・アマダイ・イシダイ・イサキ・ムツ・キス・タチウオなどよく知られている魚がたくさんいます。姿かたちが良く「海の貴公子」といわれ、高級魚のイメージがありますが、実は夏場の活魚を除いては思ったより安価で、クセのない白身魚です。ぜひ、毎日の献立に活用してください。

 

 

■生態と分布

【スズキの分布図】

ブリやサワラなどと同じく出世魚で、地方により呼び名は異なりますが、関西では体長30㎝程度の幼魚をセイゴ、45㎝程度をハネ、60cm位以上をスズキと呼びます。大きいものでは1メートルを超えるものがいます。内湾や河口域に生息し、夜行性で、夕方になると動き始めます。また、肉食で大食としても知られています。魚や甲殻類などを食べますが、エビやカニを食べ過ぎてその色素が身肉の色となり、赤黄色の肉をもつスズキが市場に出回ったこともあるそうです。また、夏は川にも入ってエサをとるせいでしょうか、川魚の趣きも持ち合わせている魚です。

引っ越し好きとしても知られ、季節ごとに回遊する魚のなかでもケタはずれで、真冬に、やや深い岩礁で生まれ、内湾で育ったあと、セイゴといわれる幼魚の頃は、春は内湾、夏は川をさかのぼり上流まで行き、秋には海へ帰ってくるといった調子です。スズキになると、春から岩場で、秋には深い海へといった具合です。日本の沿岸各地から東シナ海にかけて分布し、関西市場への入荷は、紀伊水道から明石沖にかけての大阪湾で獲れたものが多いです。

 

 

■漁法

スズキは、定置網・刺網・釣り等で漁獲されます。主な産地は、大阪・兵庫・和歌山など。大阪湾ではクロダイとともに釣り対象として人気です。「えら洗い」といって釣り糸をエラブタで切って逃げようと海面を何度かジャンプするとか。釣り人でなくても、一度は見てみたいものです。

また、大阪湾にはスズキのほか、河川には入らないヒラスズキや、養殖用として外国から輸入したタイリクスズキ(いけすから逃げ出して野生化したもの)といったスズキのなかまがいて、時々、天然物に混じって捕獲されるそうです。 ちなみに、日本産のスズキよりも中国などから輸入したタイリクスズキの方が成長が早く養殖向きといえます。初夏の人気商材として、四国(愛媛・高知)から養殖スズキも入荷してきます。天然物同様、お刺身におすすめです。

 

■「古事記」にも登場するほど、古くから日本人には馴染みのある魚

日本最古の歴史書「古事記」には、タイやアユのほか、スズキに関する記述があります。名前の由来には諸説ありますが「すすぎ洗いしたようなきれいな魚」という説もあるほどで、奈良時代に朝廷への貢物とされていたという話もうなずけます。「万葉集」には柿本人麻呂が詠んだ歌があり、平家物語にも平清盛がスズキを喜んで食べたと書かれています。

また、島根県の郷土料理として知られる「スズキの奉書焼」は有名です。これは奉書紙(※)でスズキを包み、蒸し焼きにしたもので、その昔、松江藩主が好んで食べたと伝えられています。

(※)コウゾというクワ科の植物を主な原料とした和紙で、室町時代から公文書として使われてきました。現在は礼式文書や目録などに使われています。

 

■旬と料理

春のマダイに対して夏のスズキといわれ夏を代表する白身魚です。ちょうどマダイがやせる頃(6月から8月)が旬となるためでしょう。先にも述べましたが、姿かたちが良く、味も上品で淡白なスズキは、マダイと同様、祝いの席で用いられてきました。

産卵期は冬。春先は痩せていますが、夏が近づく頃になると体力も回復し魚体が太ってきます。需要が多いのは6月・7月で、料理屋などの夏メニューに組み込まれるため価格が高騰しますが、春先の痩せている時期を除けば品質にそれほど差はありません。

料理は、何といっても洗い。活締め物のそぎ身を冷水でさらし、からし酢味噌を添えます。刺身は薄造りをポン酢でいただきます。

スーパーなどでは切身での販売が中心ですが、吸い物は切身に塩をし、カタクリ粉をまぶして熱湯を通してから使うと、透き通るような種になります。塩焼きにはレモンを絞りましょう。味噌漬けや粕漬けなどもおすすめです。

また、洋食ならムニエルやバター焼きがおすすめです。活締め物でなければ手ごろな値段ですので、フレンチやイタリアンのお店でも使われています。代表的なフランス料理に「スズキのパイ包み」があります。

 

■大きさによって変わるのは名前だけではない

スズキが出世魚で大きさによって名前が変わることは先に書きましたが、実は、大きさによって味も変わるのがスズキの特徴です。セイゴ・ハネと呼ばれている頃の味は淡白。それがスズキと呼ばれるようになると脂がのって美味しくなります。

栄養面では、目にやさしく、肌荒れにも効果的といわれる「ビタミンA」、骨粗しょう症予防に役立つビタミンDが多く含まれています。低脂肪・低カロリーなので生活習慣病予防にもおすすめです。

 

■おさかなクッキング

「スズキのソテー(カレー風味)」

【材料】

スズキ、塩、コショウ、小麦粉、カレー粉

 

【作り方】

  1. スズキは切り身を使用する。
  2. 小骨があれば抜き、塩・コショウをする。
  3. 小麦粉・カレー粉をまぶし、余分な粉は落とす。
  4. フライパンにサラダ油を入れ中火で熱し、3を入れる。軽く焦げ目がついて中まで火が通ったら出来上がり。
(注)ここでは刺身用の残りを使用しましたので、皮も引いてあります。

 

 

株式会社うおいちでは、毎月『旬の魚』を更新しています。

バックナンバーはこちらからご覧いただけます。
http://www.uoichi.co.jp/uoichi_info/main_bknum_fish.asp

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事業報告書について

仲卸業者の皆さんには、事業報告書の提出が義務付けられています

 

仲卸業者の方は、毎事業年度経過後90日以内に事業報告書を市役所に提出することが、
本市業務条例第24条及び施行規則第23条により定められていますので、
必ず期限内(決算期が3月末の場合は6月30日まで)に所属組合を通じて提出をお願いします。

 

お問い合わせ先

市役所本場(業務管理グループ)

 

市場協会からお知らせ

東日本大震災義援金のご報告

市場協会正会員及び会社団体の役職員の皆さんからお預かりいたしました義援金につきましては、3,731,911円となりました。
平成23年3月31日、日本赤十字社大阪府支部へ送金させて頂きました。
また、市場見学者の皆さんからも、募っておりましたが、お預かりしました義援金合計は、42,816円で、平成23年5月18日に日本赤十字社大阪府支部へ送金致しました。
皆様の温かいご支援に改めてお礼申し上げます。

 

資料室だより

【新刊案内】

『野菜で免疫力を高める がんを予防する野菜のレシピ124』(セブン&アイ出版)
日本人の寿命が年々長くなる中、いかにして健康寿命を延ばし、生活の質を高めるかが大きな課題です。それにはまず、がんを寄せつけない強い体をつくることが必要になってきます。実はがんの原因の35%は食習慣にあるといわれています。食品とがんに関する研究が進むにつれて、野菜に含まれる栄養素や機能性成分が、活性酸素や発がん物質などを早期に排出し、がんにつながる遺伝子の損傷を防いだり、免疫力を高めてがん化した細胞を排除、あるいはがんの成長を抑制するなど、各段階において予防・抑制効果を発揮することが判明しています。本書では、多種多様な野菜を食べることで、これらのパワーが相乗的に働き、大きな効果が期待できるよう、春、夏、秋、冬の旬の野菜別メニューで、栄養を吸収しやすい食材の組合せと調理法にこだわったレシピ124種を紹介しています。

 

【新着の図書・資料の紹介】

『平成22年版 全国青果物流通統計年報』(全国生鮮食料品流通情報センター)
『現代農業(季刊地域)TPPでどうなる日本?』(農山漁村文化協会)
『平成22年版 ポケット農林水産統計』(農林統計協会)
『平成22年 大阪中央卸売市場青果物流通年報』(野菜編)(果実編)(大阪流通情報協会)
『別冊「水産振興」 東日本大震災と漁業・漁村の再建方策』(東京水産振興会)
『大阪人 特集:どう変わるキタ、どうなる大阪』(大阪市都市工学情報センター)
『アクアネット 特集:魚の体力維持』(湊文社)
『あまから手帖 特集:串もんの実力店・大発掘!&注目のスペイン料理』(クリエテ関西)
『平成21年度 食料需給表』(農林統計協会)
『生鮮水産物の取引行動分析』(成山堂書店)
『減ったマイワシ、増えるマサバ』(成山堂書店)
『海藻と育毛』(成山堂書店)

 

天神祭まであと一月

「日本三大祭」のひとつ天神祭まであと一月。
その中で、本場の若者たち150数名がかつぎ、祭のしんがりをつとめる玉神輿は特に注目を集めることになります。
夕刻から繰り広げられる陸渡御での玉神輿を夕涼みをかねて、ぜひご覧ください。
(玉神輿講事務局)

 

7月25日(月) 天神祭

■ 陸渡御(午後5時前後 大阪天満宮を玉神輿が出門します)
■ 船渡御(玉神輿船は、午後6時半ごろ出船します)
● 同日、天神祭への出発式を行います、ぜひご参加ください。
(於:業務管理棟南玄関ホール 午後2時~)
http://www.honjo-osaka.or.jp/tamamikoshi/