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かれんとオーシー - 大阪市中央卸売市場本場広報誌:「今」「最新の」大阪市中央卸売市場本場の情報 -
2011年 Vol.60 2011.07.03 発行
大阪市中央卸売市場の皆様へ

平成23年3月22日
大阪市ゆとりとみどり振興局長
野々村 節子

 

平成23年3月11日(金)に発生した東北地方太平洋沖地震でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、被災された皆さまに心からお見舞いを申しあげます。

 

さて、3月22日(火)から大阪市ゆとりとみどり振興局は、中央卸売市場本場業務管理棟において業務を開始いたしました。

私どもの事務所移転に関わって、業務管理棟の改修工事等で中央卸売市場の皆様へは大変なご迷惑をおかけいたしましたが、皆様のご理解、ご協力のお蔭をもちまして、本日を迎えることができました。改めて厚く御礼申し上げます。

ゆとりとみどり振興局では、公園や緑化、観光、文化、スポーツに関する施策を通して、市民がまちなかで憩い、文化やスポーツを楽しむなど、それぞれのライフステージで安心して心豊かな暮らしができ、訪れる人にとっても快適な、魅力あふれるまちの実現をめざしています。

また、大阪には、たくましくあたたかい「人」がいます。そういった大阪人ならではの気質をさらに活かし、大阪人らしいやり方でみんなが力を出していれば、『このまちはもっともっとおもしろくなる』といった思いで「人の都 大阪市」キャンペーンを展開しています。ホスピタリティ豊かな「人の都 大阪市」の魅力を国内外から来られるお客様に知っていただけるよう、皆様方のお力添えをお願い申しあげます。

 

最後になりましたが、中央卸売市場の皆様の益々のご健勝とご発展を祈念いたしまして、ご挨拶といたします。
今後ともよろしくお願い申しあげます。

 

【関連リンク】

詳しくは大阪市ホームページをご覧ください
http://www.city.osaka.lg.jp/yutoritomidori/page/0000104626.html

 

平成22年度 大阪市中央卸売市場食品衛生検査所における業務の概要

大阪市中央卸売市場食品衛生検査所の主な業務

全国の中央卸売市場の多くには、食品衛生検査所が設置されて食品衛生監視員が市場に入荷する食品の検査や、食品関係施設の監視指導等食品の安全の確保のための業務を行っています。

 

監視・指導業務

検査所では、毎日宿直体制(1~2名)をとり、セリ売り前の検査や監視(早朝監視)を行うとともに、市場内を巡回し、食品の適正管理についてチェックを行い不良食品や違反食品の排除を行っています。
平成22年度(3月未集計)は場内施設を38200件、監視指導しました。消費者や食品取扱事業者に対して、46回(計145名)食品衛生講習会を通じて食品衛生の普及・啓発を行いました。

 

検査業務

検査所では、市場内を流通する食品の抜き取り等により、定期的に検査を実施し、食品の安全性が確保されているか確認しています。
平成22年度は、鮮魚介類、魚介類加工品、青果物、その他加工品といった市場内流通食品、合計784検体を検査しました。検査の内訳は、細菌検査:3,795件、理化学検査:20,459件でした。一部、大阪市立環境科学研究所で検査を実施しました。

 

検査内容:

理化学検査 : 食品添加物(保存料、漂白剤、甘味料、発色剤、殺菌料など)、残留農薬、残留抗生物質、残留合成抗菌剤、水銀、PCB、貝毒、残留放射性物質など
細菌検査 : 一般細菌数、大腸菌群数、大腸菌、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ、サルモネラ属菌、カンピロバクター属菌、セレウス菌、ウェルシュ菌、腸管出血性大腸菌O157など


主な違反事例:

ゆでだこ (食品衛生法第11条第2項違反/亜硫酸塩【漂白剤】の使用基準違反:二酸化硫黄として0.043g/kg検出 /基準値0.030g/kg未満)平成22年6月22日発見
かに身 (食品衛生法第11条第2項違反/ゆでがにの成分規格違反:腸炎ビブリオを検出 /成分規格:検出してはならない)平成22年10月1日発見
生食用かき (食品衛生法第11条第2項違反/むき身にした生食用かきの成分規格違反:腸炎ビブリオの最確数150/g検出 /成分規格:1g中100以下)平成22年10月22日発見
入出場調査について

本調査は、平成22年10月8日(金)正午から翌9日(土)正午までの24時間、市場に入出場する歩行者及び車両(車種別)を各出入口別に集計し、その増減・輻輳度合等を把握し、市場運営の円滑化のための基礎資料とするため実施しました。

 

平成22年度 本場入出場調査結果総括表

種別 入場 出場 滞留(ピーク時)
歩行者 2,766 2,501
二輪車 3,369 3,415 1,459 9日 9時頃
車両 軽貨物車 2,128 2,570 775 9日 6時頃
普通貨物車 4,111 3,456 1,043 9日 6時頃
大型貨物車 909 1,256 419 8日 23時頃
乗用車 5,144 4,842 2,312 9日 8時頃
タクシー・バス・その他 238 227 13 9日 12時頃
自動車合計 12,530 12,351 3,422 9日 7時頃

【概要】

調査日における本場の入場車両は12,530台(前年比1.8%増)でした。
入場車両数は、近年概ね横這いで推移しています。

旬の魚 No.40 シャコ

株式会社うおいち ホームページ お魚情報局『旬の魚』より

 

 

■シャコとは!

シャコ(蝦蛄)は、トゲエビ亜目 口脚目・シャコ科に属する甲殻類の一種、英名:Mantis shrimp(直訳:カマキリ 小エビ)。
語源としては、「石花蝦(シャククヮエビ)」と読ませたことから。「石花」は石楠花(シャクナゲ)の意味で、ゆでるとシャクナゲの様な色になるため。また、漢字の「蝦蛄」は唐音読み(中国語)では、「XiaGu」(シアグゥ)と発音しシャコの語源とも一説にあります。地方名では、ガサエビ、シャク、シャッパ等の呼び名もあります。また、すし屋の隠語で「ガレージ(車庫)/シャコ」とも言われているそうですが・・・しゃれっぽく面白いですね!
生息域は、北海道より南側の内湾及び内海から中国に至るまで、広く分布しています。産地としては、仙台湾、東京湾や瀬戸内などが有名ですが、関西の市場には三河湾、伊勢湾、瀬戸内各地からの入荷が多くあります。

 

■シャコの生態と分布

シャコの性格は凶暴で、カマキリの様な手を持ち、トゲの多い体が特徴です。水槽などで飼うと、他の魚やヤドカリを食べてしまいます。前足は強力で、貝の殻どころか水槽のガラスまで割ってしまうこともあるそうです。
シャコは前足以外にも、殻の固い甲羅に覆われ、尻尾のトゲも固くこれを振り回すので、安易に手を出すと怪我をすることもあります。恐るべしシャコ!
内湾や内海の砂泥底に棲み、他の甲殻類や小魚、ゴカイなどの底性生物を捕食します。
比較的汚濁には強く、きれいな砂地より泥がかった場所に多く生息し、泥の中に巣穴を掘って住み、夜間や潮が濁ったときに出てきます。巣穴の中で産卵すると、ふ化するまで保護します。生育は遅く、市場に出回り値の付く大きさである12cm以上になるのに3年程かかります。
雄雌の見分け方は、裏返して首の辺りに3本の線があるのが雌で、ないのが雄。または、胸脚の一番後ろの脚の付け根付近に、別に短い脚のようなもの(雄の生殖器)が有るか無いかで見分けます。

 

 

左の写真が雄で、脚の付け根に生殖器が2本有るのが特徴です。
右の写真は雌で、脚の付根には、短い脚が有りません。

【シャコの分布図】

日本では、北海道以南の内湾の水深10~30mの浅い泥底に広く分布しており、産地としては仙台湾、東京湾、瀬戸内海などが有名です。

美味しい時期
1月 漁獲量少なく、餌も食べない時期でやせている。
2月 少しずつ身が詰まってくる。
3月 漁獲量も増えて子持ちが増える。
4月 花見シャコ・産卵時期。
5月 子持ちが半分になる。
6月 二番子を持ってくる。
7月 二番子に身が詰まってくる。第二産卵期。
8月 新子が詰まってくる。
9月 身が詰まってくる。
10月 身がいっぱい詰まってくる。
11月 脱皮時期。後ろ半身が甘くて美味しい。
12月 少しうち子が入って美味しくなる。

【シャコ(蝦蛄)の旬】
旬は、「彼岸シャコ」といって、3~4月。9~10月のシャコも身が多くて美味しい!
(参考:岡山県水HP「今が旬」より承諾を得て掲載しています)

 

■食材としての利用・食べ方

新鮮なうちにゆで、ハサミで殻を切り開いて剥き、寿司ダネとすることが最も多い食べ方です。捕脚肢の肉は「シャコツメ」と呼ばれ、軍艦巻きなどの寿司ネタで食べられますが、一尾からあまり量が取れない珍味として高級食材となっています。
また、産卵期の卵巣は「カツブシ」と呼ばれ珍重されるため、雌(♀)の方が値段も高い時期となります。
海外では、特に東南アジアで日本の物より大振りなシャコが食されますが“中華食材”としても人気のある料理となっています。
岡山県では、郷土料理に「シャコ丼」(シャコをフライにしてカツ丼の様にして卵とじ)や「シャコ天」(天ぷら、天丼)としても良く食べられます。

 

■おさかなクッキング

●シャコの料理

塩ゆでするだけなので、料理というにはおこがましいけれど、シャコはこれがうまい。
ゆで上がりを食べましょう。

 

【調理のポイント】

シャコは、できるだけ活きたものを買い求めましょう。
あがって(死んで)しまうと、自己消化で身が小さくなってしまいます。

 

【材料】

シャコ
塩・・・適量

 

【作り方】

  1. たっぷりめの湯をわかし、塩を少量入れ(2%くらい)、シャコを2分くらいゆで上げます。
  2. 頭と尾をもぎ取り、尾の部分の身を食べますが、皮をむくのがちょっとめんどう。
    キッチンばさみで尾の両側の殻を切り取るとむきやすくなります。

 


株式会社うおいちでは、毎月『旬の魚』を更新しています。

バックナンバーはこちらからご覧いただけます。
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市場活性化へ向けた食育活動を展開!

大阪市水産物卸協同組合

 

大阪市水産物卸協同組合(細井禎藏理事長)では、食育と魚食普及を中心に多彩なイベントを積極展開し、大阪本場のPRに努めています。

 

平成23年度は大阪市立高見小学校の親子料理教室を実施する予定。大阪本場の使命と役割、特に仲卸の機能のPRや新鮮な魚を通じた魚食普及活動を推進して参ります。

また他にもマスコミとのコラボによる本場PRと魚食普及のための仕入れ体験会、さかなを通じた絵画コンクール(高校生以下対象)、魚の日・鮭の日のPRにともなうキャンペーンなども展開することになっています。今後とも販促活動に積極展開して参ります。

 

この度の東日本大震災により被災された方へ心よりお見舞い申し上げます。
大阪市水産物卸協同組合では義援金の受付を行っています。寄付されました義援金は、全国水産物卸組合連合会、日本赤十字社を通じて被災者にお届けします。

 

行事予定のお知らせ

第63回 場内野球大会

応援おねがいします!!

日 時 4月5日(火)~4月28日(木) 試合開始 午後3時 ~ (1日1試合)
場 所 松島球場(西区千代崎1丁目)
試 合 トーナメント方式
申込締切 平成23年3月25日(金)申し込み締め切りました。
その他 優勝・準優勝チームは、23年度の京阪神三都市市場大会(10月 大阪大会)の代表になります。
参加チーム(水卸、青卸、淡卸、大果、中青、うおいち、三恒)
《詳細は、市場協会(内線7850) 飯田までお問い合わせください》

 

 

第57回 場内テニス大会

参加者募集!! ふるってご参加ください。

日 時 5月11日(水) 午前9時 ~ (雨天の場合予備日 5月25日(水))
場 所 シーサイドテニスガーデン舞洲(此花区北港緑地2丁目)
試 合 テニス(男子・女子別 ダブルス)
ソフトテニス(男子・女子別 ダブルス)
申込締切 平成23年4月28日(木)までに団体を通じて申し込み下さい。
その他 上位入賞者は、23年度の京阪神三都市市場大会(10月 大阪大会)の代表になります。
《詳細は、市場協会(内線7850) 飯田までお問い合わせください》

 

資料室からのご案内

新刊案内

『科学でわかる魚の目利き』(ソフトバンククリエイティブ株式会社)

食べごろ鮮度を科学的に見極める!いずれこの種類の魚は食べられなくなるという報道のたびに心を痛めている魚好きの日本人、必読!漁獲量が減っている原因から、海外からくる輸入魚の安全性、実際に買う際に、活きのよさ・うまさを見極めるノウハウ、赤身魚・白身魚・青皮魚の分類による栄養の違い、冷凍魚の最新常識や毒魚の話まで、魚に関する気になる情報が満載。「お魚博士」がやさしく解説しています。

『野菜まるごと大図鑑』(主婦の友社)

扱いが簡単で、毎日食卓に登場するおなじみの野菜を集めました。いつも冷蔵庫にしまっていたトマト、本当は常温保存がベスト!?栄養を期待せずに食べていたなす、実は意外なパワーを秘めている。など、知っているようで知らなかった野菜の知識をはじめ、それぞれの栄養を最も効率よく食べる調理法、さらに、初めてでも手軽に挑戦できる野菜作りまで、知りたいこと尽くし!使い慣れた野菜たちのいろいろな素顔が見えてきます。

 

【新着の図書・資料の紹介】

『2011年版 食品メーカー総覧』(日本食糧新聞社)
『アクアネット 特集:国産魚輸出の成算』(湊文社)
『TPPを考える「開国」は日本農業と地域社会を壊滅させる』(家の光協会)
『TPP反対の大義』(農山漁村文化協会)
『あまから手帖 選ぶ、フレンチ&バーフードの世界』(クリエテ関西)
『平成22年度 我が国周辺水域の漁業資源評価』(水産総合研究センター)
『水産振興 海洋の生物多様性保全と持続可能な利用』(東京水産振興会)
『よくわかる加工特産品のつくり方、売り方』(出版文化社)
『伝統ヨーロッパとその周辺の市場の歴史』(清文堂出版)
『大阪人 特集:50人が語る大阪愛』(大阪市都市工学情報センター)
『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』(高橋書店)