
- 2010おさかな絵画コンクール 入選作品決まる
主催:大阪おさかな普及協議会
今年で6回目を迎えた「2010おさかな絵画コンクール」の表彰式が11月6日、大阪市中央卸売市場本場の業務管理棟16階大ホールで行われた。
この催しは、日本の食文化の原点である「おさかな」をテーマに、食育の一環として大阪府内の高校生以下を対象に作品を募集した。
審査は10月7日に専門委員と同協議会の代表理事をはじめ16人の審査員によって厳正に行われ、大阪府知事賞・大阪市長賞等54点の作品が選出された。今年も昨年に引き続き6回目の記念事業として、小学校以下の応募者の中から25組を地曳網(岡田浦漁港)体験に招待した。
受賞作品は大阪市中央卸売市場本場業務管理棟1階研修室で展示されている。
今年も3691作品が集まりました。皆様方のご協力ありがとうございました。引き続き食育の一環とした魚食普及活動を推進して参りますので、ご期待下さい。◎高校生・中学生の部
大阪府知事賞
(高校2年生・鈴木菜摘)◎小学生以下の部
大阪市長賞
(小学3年生・李真希)大阪府教育委員会賞
(高校3年生・位田明希)大阪市教育委員会賞
(小学6年生・菊地陽菜)【後援】
大阪府、大阪府教育委員会、大阪市、大阪市教育委員会
【協力】
大阪市中央卸売市場本場市場協会、大阪府漁業振興基金
- 旬の魚 No.34 アマダイ
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目の前がストンと切り落とされたような、ちょっと変った顔つきをしているが、味の上品さにかけては天下一品の高級魚。京懐石の素材として頻繁に使われるのもうなずけます。今月はそんな魚「アマダイ」の紹介です。
■アマダイの名前
名前の由来は、身が甘いからアマダイ(甘鯛)とか、切り立った頭部が頭巾を被った尼さんを連想させるのでアマダイ(尼鯛)とか諸説あります。京都や和歌山ではグジとも呼びますが、これは頭の形を表す「屈頭角(クズナ):頭がへ込んだといった意味」が転じたものと言われています。「若狭グジ」といって若狭で獲れたアカアマダイを一汐したものは京都ではつとに有名でブランドにもなっています。
■アマダイの種類
スズキ目アマダイ科アマダイ属の魚で、通常関西の市場に出回るのは体表が紅色のアカアマダイ、ピンクがかった白色のシロアマダイの2種類です。他に日本近海では、漁獲量は少ないもののキアマダイといってアカアマダイに似た種があるそうですが、おそらく関西ではアカアマダイと区別されず一緒に販売されていると思われます。
◆アカアマダイ
現在、市場に入荷するアマダイ類の約7割がこのアカアマダイです。太平洋側は関東以南、日本海側は秋田以南から東シナ海にかけて、沿岸部水深30~150mの砂泥底に生息し、海底の砂の中に潜る習性があります。成魚の体長は40cm程度。食性は肉食で、成魚は甲殻類、貝類、頭足類などを捕食します。長崎、山口、福井、徳島など各地から入荷がありますが、数量がまとまるのは中国船が東シナ海で漁獲したもの。
アカアマダイの写真 アカアマダイの分布図 ◆シロアマダイ
分布域はアカアマダイよりもやや南寄りで、本州中部以南から東シナ海、南シナ海。成魚は60cmに達し、アカアマダイよりも大きくなります。生息深度はアカアマダイよりもやや浅く、沿岸部水深30~100mの砂泥底。徳島、大分、長崎などの国産物もありますが、入荷の主力はアカアマダイ同様、中国船が東シナ海で漁獲し、長崎に水揚げした物です。かつては香港など南シナ海で漁獲されたシロアマダイが航空便で大量に入荷しましたが、現在はめっきり減少しています。
シロアマダイの写真 シロアマダイの分布図 ■アマダイは超高級魚
大型で鮮度の良いアマダイは、びっくりするくらい高値の高級魚です。通常で3,000~5,000円/kg、入荷が少ないときなどは、その倍くらいの高値で取引され、おそらく市場に入荷する鮮魚の中でも価格が最も高い魚の部類に入ります。特に大型のシロアマダイは脂がのるので高値がつきます。
これはアマダイが料亭などの季節メニューとして組み込まれ、「お品書き」として確定してしまうとどうしても必要になるからで、この点は入荷が少なくて高値となったら代替がきく大衆魚との違うところ。ただ、こうした高値がでるのはごく一部の高鮮度・大型品のみで、中小型や輸入物などは家庭でも購入できる価格だし、またそれでも十分にアマダイの美味しさを味わうことができます。■鱗のすき引き
調理するとき、鱗は通常の鱗取り器でも取ることができますが、料理屋などでは柔らかな身を傷めないようにすき引きにします。すき引きとは、柳刃などの庖丁を使い皮の上層部と鱗を一緒にすき取る調理法。切れ味の良い庖丁と多少の技術が必要です。取り除いた皮付きの鱗は、空揚げにして塩をパラパラと振ればちょっとしゃれた酒の肴になります。
■おさかなクッキング
身は柔らかいが繊維感は確りとあって、しかも甘みがあります。淡白な白身なので和洋中どんな料理にも向きます。この魚の上品な味わいを活かすにはシンプルな味付けが一番です。
鮮度の良いものは刺身にもなりますが、身が軟らかすぎるので昆布締めにすると適度にひきしまって旨みも凝縮され、ぐっと味わいが増します。簡単でしかも美味しいのは酒蒸し。調味料は塩と日本酒のみ、それにだし昆布を加えただけのシンプルさがこの魚の上品な味わいを最も引き立てます。切身を白味噌ベースの床に漬け込んだ「西京漬け」、背開きにして一汐した「一夜干し」も捨てがたい。その他、しんじょう、椀種、一夜干しの焼物・空揚げ、ムニエル・・・など。アカアマダイの酒蒸し
アマダイは名前の通り身に甘みがあり、繊細な味わいで、酒蒸しのように酒と塩だけのシンプルな味付けがおいしさを引き立てます。
●アカアマダイの酒蒸し
【材料】
アカアマダイ・・・1尾分(調理済み)
酒・・・少々
塩・・・少々
昆布・・・5cm×10cm(適当に)
細ネギ・・・1本
ショウガ・・・少々
木の芽・・・2枚(飾り用、あれば)【作り方】
- アマダイを2つに切り、身に適当に切れ目を入れ、軽く塩をして(お腹の中やエラ蓋の内側にも)20分くらい身を締め、下味を付ける。
- ネギは5cmくらいに切り、ショウガは千切りにしておく。
- アマダイを水でさっと洗って塩を落とし、2)のネギ、ショウガをお腹に詰める。
- 少し淵のある器に昆布を敷き、3)のアマダイを並べて上から塩少々と酒を適当に振り掛け、蒸し器に入れる。
- 器の上に※アルミホイルかクッキングシート(ケーキを焼くときなどに使うもの)を掛け、15~20分強火で蒸してできあがり。
※器の上に何も掛けずに蒸すと、蒸し器の蓋から水滴が落ちて汁があふれてしまう。
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- 冬場はノロウイルスに注意しましょう
ノロウイルスによる食中毒及び感染症は、冬季に多く発生し、人に急性胃腸炎を引き起こします。
大阪市内では、毎年、このウイルスを原因とする食中毒が発生しており、特にノロウイルスに感染している調理従事者の手指等を介した食品の汚染が原因と疑われる事例が多く見られます。
また、人から人へ感染するノロウイルス等による感染性胃腸炎の集団発生も冬季から春先に多く発生しています。特に保育所・幼稚園、小・中学校、高齢者施設等の社会福祉施設、医療機関での発生が多く、注意が必要です。ノロウイルスによる二次感染を予防するためには、下記のことにご留意願います。
ノロウイルスの消毒方法
1.塩素系消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム)
逆性せっけん、消毒用アルコールは効果がありません
2.加熱
85℃1分間以上
塩素系消毒薬の使用上の注意点
① 手指等の消毒には使用しないでください。
② 衣類等は、色落ちする可能性があります。
③ 金属の場合はサビますので、30分ほど時間をおいてから水拭き等してください。
④ 使用の際には手荒れ等を防ぐために必ずゴム手袋等を使用してください。塩素系消毒薬の薄め方
市販されている塩素系漂白剤の多くは、塩素濃度5%です。これを250倍または50倍に希釈します。計量容器として、500mLのペットボトルをご用意ください。
○250倍希釈:食器等日常的な消毒に使用してください。
塩素系漂白剤の原液を500mLペットボトルのフタ約1杯弱に対し、水は500mLペットボトル2本分(1L)
○50倍希釈:便や吐ぶつの処理に使用してください。
塩素系漂白剤の原液を500mLペットボトルのフタ約2杯に対し、水は500mLペットボトル1本分(500mL)
便や吐ぶつの処理方法
「用意するもの」
① 使い捨ての手袋、マスク
② 新聞紙、ペーパータオル等
③ 50倍希釈した塩素系消毒薬
④ ビニール等の密封できる袋2枚- ビニール袋等の廃棄用袋は、口をあらかじめ広げておきます
- 腕時計・指輪等をはずし、手袋・マスクをつけます。
- 便や吐ぶつを新聞紙やペーパータオルで覆い、その上から塩素系消毒薬をかけた後、静かにふき取り、すぐに広げておいたビニール袋に捨てます。処理にあたる人以外の方は、飛沫が発生しますので遠ざかってください。ノロウイルスは乾燥すると部屋中に浮遊し、口に入って感染することがありますので、処理はできるだけ早く確実に行いましょう。
- さらに塩素系消毒薬を浸したペーパータオル等で、便や吐ぶつが付着した床や壁を外から内に浸すようにふき取り広めに消毒します。ふき取ったペーパータオル等はすぐにビニール袋に捨て、袋の口をしっかりと縛ります。
- 口を絞ったビニール袋をさらにビニール袋に入れた後、裏返しながら脱いだ手袋も入れ、内側を触らないように口を縛って捨てます。
- 最後に手をよく洗います。(逆性せっけんは効きませんが、物理的に洗い落とします)
- 資料室からのご案内
新刊案内
『ほんとの野菜は緑が薄い』(日本経済新聞出版社)
虫がつくほどおいしいは嘘?ほうれんそうや春菊、大根、かぶ・・・葉の緑が濃い野菜がいいとは限らない。自然栽培野菜の流通の一線に立つ著者が語る、誰も知らない野菜の真相。有機マークが付いていれば農薬の心配はないのか、「無添加」表示があれば安全なのか。数ある情報の中からほんものを見分けるには?農薬も肥料も使わない「自然栽培野菜」の普及に携わり続けた著者が語る、食を取り巻く衝撃の事実。
『ジェトロアグロトレードハンドブック2010』(日本貿易振興機構)
本書は日本の主要な農林水産物約78品目の貿易概況、海外事情などについて、ジェトロのネットワークを駆使してとりまとめたものです。併せて農林水産物貿易をめぐる最近の情勢、関連資料・統計を整理・収録した農林水産物貿易に関してわが国唯一ともいえる総合的なハンドブックです。
【新着の図書・資料の紹介】
『水産年鑑 2010年版』(水産社)
『あけぼのさけ本 見て、読んで、知って味わう100年』(マルハニチロ食品)
『なにわの歴史八景』(せせらぎ出版)
『日本の味 醤油の歴史』(吉川弘文館)
『卸売市場のあり方研究会提言』(全国中央市場水産卸協会)
『アクアネット 特集:地魚の価値を高める連携』(湊文社)
『果実日本 特集:果実の消費拡大と「毎日くだもの200グラム運動』(日本園芸農業協同組合連合会)
『大阪人 特集:天満天神』(大阪市都市工学センター)
『あまから手帖 特集:丸ごと一冊、お気に入りの味、大公開!』(クリエテ関西)
『大阪食文化大全』(浪速魚菜の会)
『2011年 水産手帳』(大日本水産会)
『2009年 水産貿易統計』(水産庁加工流通課)
『水産振興 東京とクジラ』(東京水産振興会)
- 行事予定のお知らせ
第58回 場内卓球大会
参加者募集!! ふるってご参加ください。
日 時 2月2日(水)午後1時30分集合、2時試合開始(団体戦)
3日(木)午後2時試合開始 (個人戦)場 所 大阪市中央卸売市場本場体育館(市場棟 5階) 試 合 団体戦 2単1複形式、1チームは3~4名で編成
個人戦 (Ⅰ・Ⅱ部)申込締切 平成23年1月21日(金)までに団体を通じて申し込み下さい。 その他 上位入賞者は、23年度の京阪神三都市市場大会(大阪大会)の代表になります 《詳細は、市場協会(内線7850) 飯田までお問い合わせください》

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- 号外 2010年08月05日